看護師の仕事を知りたい方へ緩和ケアの紹介

がんという病気を聞いたことも無いという方は、少ないと思います。その詳しいメカニズムまでは分からないまでも、恐ろしい苦痛に苛まれる病気であることは社会的に広く知られているところでしょう。

がん細胞切除のための手術、手術で大事な器官を切除したにも関わらず転移して身体を蝕むがん細胞、そして抗がん剤を打ちながらの長い闘病生活。それらは、非常につらく苦しいものであり、さらに残念なことに闘病の果てに命を長らえることができるとも限りません。そういった病気の背景もあり、がんを患ってしまった患者は、肉体的な苦痛だけでなく、病気からくるプレッシャーなどの精神的な苦痛にも長年悩まされることになります。

また、苦痛を感じるのは、患者本人だけではありません。闘病を支援する患者の家族にも負担やストレスが生じますし、不幸にも闘病の果てに亡くなってしまった場合、大変な喪失感を覚えることになります。

緩和ケアとは、命を脅かす疾病を患った患者や、患者を支援する家族への肉体的、精神的な苦痛に向き合って苦痛を緩和することです。具体的には、対話を通して不安を聞いて精神状態を整える、リラックス方法を提案する、現在の症状に関するアセスメントやマネジメントを行うなど、看護師としての知識を生かしたうえでのコミュニケーション、メンタルケアが主な内容です。看護師が緩和ケアを通して苦痛を少しでも和らげることで、患者はがんという難病に対しても自分らしさを失わず治療に取り組むことができます。

~緩和ケアについてもっと詳しく知りたい方は、((緩和ケアを考える))を読んでみるといいでしょう~